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地域DXの推進「今よりもっと良いものが、絶対にある。」

地域DXの推進
「今よりもっと良いものが、
絶対にある。」
地域DXの推進
「今よりもっと良いものが、
絶対にある。」
武田さん
武田さん (カスタマーリレーション部 営業)

2005年に島根大学を卒業し、テクノプロジェクトに入社(17年目)
現在は山陰地方の中小企業が抱える課題をITで解決するITコンサルティングに従事

武田さん 武田さん_SP

入社から17年という年月で様々な経験を積んできた武田さん。地域の課題に直面しながら、これからの時代を生き抜く新しいテクノプロジェクトを模索する。「今よりもっと良いものが絶対にある」を追求し続ける武田さんに、彼を起点にしたカスタマーリレーション部の仕事を聞きました。

■ ITを知らないが故に、分からない人の気持ちが理解できた

――入社からこれまでの経緯を教えて下さい。

入社してからは自治体向け業務のチームに配属されて、市役所内で使うシステム管理を担当していました。当時はお客様と直接向き合い、困り事を調べながら問題解決していくような仕事でしたね。その後はプロジェクト管理者として、チーム内の管理側に回ってメンバーの役割分担を決めたり、お客様の要望を聞いてチーム内に伝えそれに向けての計画を立案するポジションに少しずつシフトしていきました。自治体での職員給与の管理システムなどの担当を経て、その後の15年間は介護保険制度を管理するシステムの仕事。今年4月から現在のカスタマーリレーション部に移りました。

――当時からSEとしての知識や技術はあったのですか?

全然なかったんですよ。それでも採用してくれた会社にはすごく感謝をしていて、入社してからは仕事をしながら勉強していった感じですね。同期入社は7名いたのですが、そのうちの半分くらいは経験者。IT系の専門学校を出ている人達でそれなりにスキルもありました。残り半分は文系の出身者もいましたし、ITとはまったく関係ないことをしていた人もいましたね。ただ、入社後に研修があることや、未経験でも採用可ということは入社前から知っていました。

――コミュニケーション能力が評価されてマネージメントに移った?

実は苦手だったんですよ(苦笑)当時は先輩社員たちが上手にお客様と話してる姿をみて感心していたぐらいで。自分にはそれがなかなか出来なかったのですが、やはりお客様と相対していくうちに少しづつ出来るようになってきました。会社としても、ひとりひとりの社員がずっと同じことをしていても組織が続かないので、役割も変化していくと思うんですよね。なので、僕がどうこうというよりも、誰もが通る道に沿って今のポジションにいる気はします。

――お客様とお話しするうえで大切にしていることは?

ITが得意ではない、詳しくないお客様に、わかりやすくご説明することを心がけています。私自身IT専門の道を辿って来ていないが故に、専門知識のない方の気持ちが理解できたので、コミュニケーションは苦手でも説明は簡潔に、わかりやすくお話ししたいなと。ITを専門に扱っていると、技術的な側面からのお客様へのアプローチが増え上手く伝わらないこともよくあるので、その部分に関してはお客様の気持ちにうまく合わせるようにしています。

■ 新たな提案で仕事の内容も少しづつ変わっていきました

――介護保険制度のシステム管理に長く関わられていますが。

自治体でのシステム管理の後ですね。介護保険関係には長い期間携わってきました。お客様の困りごとなどに対応する運用支援という業務や、3年に1回、保険制度が変わるので、それに合わせてシス テムを再構築したり、システムのベースになるサーバーを5年おきに交換したりと、この業務は決まったサイクルでのビジネスが出来上がっていました。

――その期間中に何か新しい提案はされたのですか?

安穏として同じようなことを繰り返しているのではなく現状のサイクルも変えなければと思いながらも、自治体はセキュリティにかなり制約がかかる上に、自治体ならではの理由もありサーバーを身内に置くことが当たり前でした。それを一旦リセットして外に引き出し、かつ複数の自治体で使えるよう、ひとつのサーバー内に複数の環境を入れ、みんなで共有しましょうと新しい提案をしたんですよ。そうすれば費用的にもかなり抑えられるし、良 いことも多いと。そういったアプローチが功を奏して以降はこの仕事の内容も少しづつ変わっていきましたね。

――それは武田さんの中から出てきた疑問に対するアプローチだった?

私と同じポストに就いていた先輩社員も同様に現状を変えたいという思いからアプローチする姿勢はあったのですが、その頃はIT的にもまだ未明の時代でもあったので、その頃はお客様にまだうまく説得ができなかったですね。そういった先輩たちの課題を自分の代でなんとか解決できないかなと思い自らアクションを起こしたんです。先輩がやろうとしていたことを達成したいという目標を立てた上でのアプローチでしたね

■ 自身の中にある変革意識を実現する何かを求めて

――それから今の役職に至るわけですか?

実は、介護保険での新たな取り組みの後に、海外研修のメンバーに選んでもらってシリコンバレーに行かせてもらったんですよ。2年前だからコロナの影響が出る直前ですね。その海外研修に参加している人たちというのも、私たちと同じくグループ会社の人間なので、だいたい同じ境遇の方が多いはずなのですが、それぞれの話を聞いてみると独自でいろんなことをしているということが分かってきて。ウチのようにグループ会社としてではなく、他の会社とも繋がりを持っていろいろな事業を独自に展開していて、「いよいよ自分たちも何か変えていかないと!」ってすごく危機感を持ちました。研修の一環でおこなった現地のベンチャー企業へのインタビュー時にも、「日本はもっと頑張らないといけないし、自分たちももっと頑張っていろんなことをしていかないと!」ということを痛感し、自社の革新という気持ちが強くなりました。

――海外研修を終えて何らかのアクションを起こされたんですか?

帰国後、当時の上司だった自治体内チームの部長が私の話にすごく共感してくれたんです。明確なプランがあったわけではないのですが、介護保険制度に長く関わってきたこともあったので、「介護」をキーワードに新しい事業をやろうということになり、部長とほぼ2人チームの新部署を立ち上げました。実際に介護を提供している現場の事業所からノウハウや現場の様子を詳しく吸収することで、課題が見えてくるかも知れないということで、現場でのヒアリング作業を1年間くらいやりましたね。そして、その取り組みの中からいい企画が立ち上がり、介護関係のお客様たちもいい反応をしてくれました。

ただ、一緒に頑張ってきた部長が退職になってしまったことで、その企画自体が中断となってしまい・・・ そんなときに、地域の中小企業の課題を解決するためのITコンサルティング事業を一緒にやれる人を探しているという話が上がってきたので、自身の中にある変革意識を実現する何かがあるかと思い手を上げて今に至ってるという感じです。

■ 地域DXを推進して、山陰の課題解決に取り組む

――現在はどのような仕事をされているんでしょう?

地域の中小企業ではIT化があまり進んでないため、スケジュール管理システムや、管理ツールなど、業務を最適化できる便利なツールもあまり導入できていません。そういった企業様や事業者様に対し、ITツールを使用しての業務効率化や、業務の可視化による課題解決などを提案する仕事です。

――具体的にはどういう問題点があるのでしょう?

情報共有が上手く出来ていない、二重入力が多いなど、IT的にはかなり初歩的な課題が多いような気がします。それは従来のシステムが上手く回っていないなど、問題はいろいろありますが、人手が少ないなどもあり、物理的に忙しいんですよ (苦笑)なので、社内にIT部門を設けたり、専門分野に強い人材がおらず。企業側も問題意識は持っているけれど、IT部門がない事によりどこに相談して良いのかも分からないという状況なんです。

――山陰の企業ならではの傾向みたいなものもありますか?

世の中にいろいろと便利なソリューションがあるのに、そういうものを知らない人が多い気がしますね。ITのコンサル企業自体は沢山いるのですが、山陰地方でそれをメインで生業にしているところは意外と少ない気がします。うちの会社もコンサルタントの業務をずっとやっているのですが、民間のお客様に対して積極的に提案するとか、困りごとを解決するなどは未開拓な気がするので、そういった部分が山陰ならではの課題であり、自分たちも解決に取り組みたいと考えています。

■ 今よりもっと良いものが「絶対に」あると思うこと

――最後に、会社の新たなスローガンでもある「技術欲」。武田さんにとってどういうもの?

今よりもっと良いものが「絶対に」あると思うことかな。お客さんの課題に対してはこんな解決策があると思っても、それはあくまでも一般的で、さらに深堀りしていけばもっと良い提案ができるとはよく考えるので、そういう部分なのかなと思います。