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しなやかに変化に対応し粘り強く技術を磨く組織としても個人としても

しなやかに変化に対応し
粘り強く技術を磨く
組織としても個人としても
しなやかに変化に対応し
粘り強く技術を磨く
組織としても個人としても
藤見さん
藤見さん (取締役)

1995年にテクノプロジェクトに入社(入社29年目)
2023年にCOO(Chief Operating Officer)とCTO(Chief Technical Officer)に就任。

藤見さん 藤見さん_SP

COO(最高執行責任者)とCTO(最高技術責任者)を兼任している藤見さんは、テクノプロジェクトのSE部門を統括しており、事業執行と技術面の最高責任者を担っています。そんなテクノプロジェクトの“SEのトップ”に、SE部門の組織風土や事業展開について聞いてみました。

■事業成長の原動力は“人材の成長”

――藤見さんは普段どのようなお仕事をされていますか?

COO(最高執行責任者)としてはテクノプロジェクトの本業をいかに成長させるかという戦略を考え、CTO(最高技術責任者)としてはテクノプロジェクトの技術力をいかに誇れるものにするかということを企画しています。どちらにおいても共通して意識しているのは、「事業成長のためにテクノプロジェクトの技術者の活躍の場が増えること」です。テクノプロジェクトの技術者の幅が広がり、様々な場所で活躍できる人材をいかに増やせるか、そのためには今何をすればよいのかということを日々考えています。

――技術者の育成に特に注力されているのはなぜですか?

事業成長の原動力は “人”だからです。IT企業は製造業などのように原材料や製造機械があるわけではありません。システムを構築するのはすべて人です。したがって、IT企業においては、技術者のレベルが企業価値に直結すると思います。だからこそ、人をどうやって成長させるかという部分を重要視しています。
人材の育成に関して言えば、「成長が先か、それとも経験が先か」という2パターンの考え方があると思いますが、私は後者の考え方ですね。先の予測が難しい、変化が激しい時代背景を考えると、まずはいろいろなことを経験してみるのが良いのではないかと思っています。だからこそ、そういった経験の機会や環境をいかに多く作れるかが、マネージメントの役目だと考えています。

■しなやかに、そして粘り強く

――仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?

「しなやかに、粘り強く」という言葉を私は大切にしています。
「しなやかに」というのは、軸や芯を持ったうえで、360度どこにでも曲がれるような柔らかさを表現しています。イメージで言うと“竹”です。「柔軟に」という言葉は柔らかさだけが強調される印象がありますが、それだけではなく芯もしっかりしている必要があると思い「しなやかに」という言葉を使っています。「粘り強く」は文字の通りですが、簡単には諦めないということです。自分の中で答えや本質だと思うものが出ても、もう少し深掘りをしてみる。その根気が技術力という成果に繋がると考えています。

――藤見さんはどのような瞬間に「しなやかさ」を意識していますか?

今までは、「IT企業だから~」「SEだから~」といった前提があった上で仕事を決めていましたが、今はその先入観を取り除くように意識しています。「SEは普通こんなことやらないよね」みたいなことも、本人が興味を持っていてやることに価値があるんだったら、やってみてもいいんじゃないかと社員にも伝えています。

――組織規模で「しなやかに」対応した事例はありますか?

2023年度にテクノロジー本部(当社SE部門)の組織を再編成しました。お客様も含めて人間関係が固定化する期間が長く続いていたので、新しい人間関係の形成やそれがもたらす技術の相乗効果などを狙って行いました。社内で混乱が発生することは承知の上でしたが、こういった機会が成長に繋がる人もいます。今回のような大幅な組織の変化に、社員一人ひとりがどう向き合っていくかが重要だと考えています。
また、確かに組織上は各部署に基本的な役割はありますが、横で繋がってフレキシブルにチームを作ったり、場所も含めて柔軟に働いたりすればよいと思っています。

――では「粘り強く」技術を身に付けていくという部分はどのように追及していきますか?

これは少し意外かもしれませんが、IT技術“以外”の専門性を諦めずに深掘りしていきたいと考えています。具体的には、語学、人事、経理、医療、地方自治などといった他の領域ですね。IT技術をそれら他の専門性でさらに肉付けした人材を育成していきたいというのがCTO(最高技術責任者)としての思いです。

――どうしてIT技術“以外”の専門性にこだわっているんですか?

テクノプロジェクトは40年という長い歴史があり、常に技術力を大切にしてきました。だからこそ自分たちが納得いくまで技術を追求していく風土はすでにあるので、そこに関しては心配していません。わたしたちが誇れる立派な強みです。ITに関する技術力や技術者のレベルは現場に任せておいても成長していきます。しかし、IT技術以外の専門性はそうもいきません。お客様や社会からの幅広い期待や要求に応えられる人材になるためにも、技術者も幅広く専門性を高めていってほしいです。

――技術力を高めるための仕組み・制度やそのような風土は組織にありますか?

制度としては、たとえすぐにビジネスに直結しないことでも、何か新しいことに挑戦したければそれに投資できるような“チャレンジ投資”や“ビジネス環境投資”とった仕組みがあります。「こんなことをやりたいんです」という声を誰でも上げやすいようにして、それを拾えるようにしました。
実際に、2021年度と2022年度で25件実施し、2023年度もすでに10件程度が進行中です。
風土としても、そういった社員の挑戦を後押しできるような環境づくりを心掛けています。例えば、テクノロジー本部の行動指針には「まずはやってみようの姿勢」「学習や成長の機会づくり」といったものがあり、これらを普段の業務の判断基準の一つとして機能させています。
こうして磨き上げた技術力が、激しい時代の変化に順応してもブレることのない、当社の軸になっていくというわけです。

■今までのあたりまえは壊し、技術力や専門性は受け継いでほしい

――それでは現場のSEにはどのようなことを期待していますか?

今まであたりまえだと思っていたことを、これからはそんなにこだわってほしくないですね。制約や前提は時代とともに変わっていきます。これからは変化のスピードがさらに速くなっていくので、今までのあたりまえを今後は壊していくくらいでいてほしいです。
あとは、テクノプロジェクトは技術力や専門性を大切にしてきた会社なので、そこは受け継いでほしいです。資格取得など目に見える形で技術を獲得してほしいですね。またそれと同時に技術力を磨くための場作りを大切にしてほしいです。自分が成長する場、部下や後輩が活き活きできる場、お客様が成功する場、どうやったらそういった場を自分たちで創り出せるか考えて過ごしてほしいです。

――藤見さんにとって「(生きるを良くする)技術欲」とは何ですか?

総合的に考えて「やってよかったよね」という経験をどれだけみんなで共有できるかということだと思います。一人ひとりが大それたことをできるわけではないけど、小さな「やってよかったよね」を積み重ねていけば、それが誰かの生きるを良くすることに繋がると考えています。少しでもその「やってよかったよね」という気持ちを増やすために、技術力を絶えず磨いていく姿勢こそが、「生きるを良くする技術欲」なのではないでしょうか。